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館盛 勝一
Journal of Radioanalytical Chemistry, 49(1), p.31 - 35, 1979/00
ジ2エチルヘキシルリン酸(DEHPA)とモノ2エチルヘキシルリン酸(MEHPA)の混合溶媒によるアメリシウム(Am)の抽出について検討し、希土類元素の抽出においてみられたと同様の協同効果を見出した。すなわち、MEHPAの濃度が210M以上の時に、DEHPAあるいは2エチルヘキサノールを加えるとAmのDfは上昇した。DEHPAとMEHPAのモル比が2~3の時に最大のDfが得られた。これは、DEHPAのDfの約1000倍、MEHPA単独の時のDfの約10倍となり、群分離処理(再処理廃液)などの硝酸濃度が1M以上の溶液中からAmを抽出する際には有効と考えられる。
館盛 勝一
Journal of Radioanalytical Chemistry, 50(1-2), p.133 - 142, 1979/00
ジ2エチルヘキシルリン酸(DEHPA)によるAm(III)の抽出に対する放射線の効果を、種々の条件下で抽出剤を線照射することにより調べた。DEHPAをそのまま照射すると、モノ2エチルヘキシルリン酸が生成することにより、Amの抽出は上昇した。DEHPAをn-パラフィン(NPH)希釈剤に溶解して照射した場合には、前者と類似の効果が観測された。ところが、0.5MDEHPA-NPHを硝酸溶液と撹拌混合しながら線照射したところ、照射線量が200Wh・lを越えた場合にAmおよびNdの分配比が減少する事がわかった。この結果を説明するために種々の系における放射線分解生成物を分析定量し、有機相-水相混合系においては、MEHPAが生成後、水相に移行し、そこで加水分解と放射線分解により容易にHPOに変化する事を見出した。生成したHPOは、Am(III),Nd(III)と錯体を形成し、それらの抽出を妨害することもわかった。
館盛 勝一; 中村 治人; 佐藤 彰
Journal of Radioanalytical Chemistry, 50(1-2), p.143 - 151, 1979/00
いくつかのジアルキルリン酸とモノアルキルリン酸について、そのアメリシウム抽出における放射線の効果を調べた。すなわち、これらの抽出剤を、それぞれ、そのまま、および希釈剤に溶解、あるいは硝酸と混合しながらCo線で照射し、照射後、放射線分解によるリン酸化合物の収率と、抽出分配比(Df)を測定した。その結果、ジヘキソキシエチルリン酸(DHEPA)が最も放射線分解を起し易く、ジイソデシルリン酸(DIDPA)は、そのままで照射した場合にはDfが上昇するが、希釈剤に溶解あるいは硝酸混合下で照射するとAm(III)のDfは減少した。モノ2エチルヘキシルリン酸は、硝酸混合下でDHEPAの次に不安定である事がわかった。また、これらの抽出剤は硝酸混合下での照射ではいずれも主としてHPOにまで分解し、その結果、Amの抽出率も低下することがわかった。
館盛 勝一; 中村 治人
Journal of Radioanalytical Chemistry, 52(2), p.343 - 354, 1979/00
希土類元素と超プルトニウム元素の分離に用いられるTALSPEAK型溶媒抽出法の研究の一環として、その放射線による効果を調べた。DEHPA抽出剤、DTPA溶液、そしてこれらの混合相をそれそれCoの線で照射し、Am(III)とNd(III)の抽出分配比Dfと分離係数を測定した。Dfはいかなる成分の放射線照射によっても上昇したが、はDTPA溶液あるいは混合相の照射において減少した。これらの影響は特にDTPAの分解によって顕著に現れた。さらに、水相が硝酸系と乳酸系とでは放射線効果は大きく異なった。すなわち、乳酸の存在は、DEHPAやDTPAの分解を保護し、その結果Dfやの変化は極めて小さく押さえられる。従って、DEHPA-DTPA-乳酸系の抽出系は高レベル廃液等の処理において~200Wh lまでの吸収線量でも十分安定であると考えられる。
館盛 勝一; 佐藤 彰; 中村 治人
Journal of Nuclear Science and Technology, 15(6), p.421 - 425, 1978/06
被引用回数:13Di-isodecyl phosphoric acidが酸性度の高い硝酸溶液中から希土類元素を抽出することを見出したので、DEHPAと比較しながら、その基本的抽出挙動を検討した。DIDPAは、非極性希釈剤(n-paraffinなど)を用いれば、1MHNO溶液からでも希土類元素を抽出する。その際の元素相互間の分離係数は、DEHPAにくらべ小さい。また、不純物としてのモノエステルが混入すると、DEHPAにおいて見られたと同様の分配比の急激な上昇が認められた。群分離の観点から、Sr(II)の抽出挙動も検討し、PH5.0に極大を持つDf曲線になることがわかった。以上の結果から、DIDPAは、再処理廃液からの希土類元素および超プルトニウム元素の抽出に有用であり、廃液のPHを調査すれば、Sr(II)抽出にも用いる事が出来る。
館盛 勝一
JAERI-M 7534, 10 Pages, 1978/02
超プルトニウム元素等の分離に用いる抽出剤di(2-ethyl-hexyl)phosphoric acid(DEHPA)の放射線分解を調べる研究の一環として、60MeV電子線および制動X線による照射実験を行った。その場合、試料の吸収線量を測定するために熱量計を利用した。すなわち、線量率既知の線により予め補正した熱量計を、60MeV電子加速器の試料照射位置に置き、ビーム位置モニターでビーム電流を測定しながら熱量計の応答を記録した。得られたビーム電流と試料の吸収線量との検量線を用いれば、ビーム位置モニターのみで照射試料の吸収線量を推定することができる。DEHPAと同時に水も照射して両者の結果を比較したが、60MeV電子線あるいはX腺照射では、吸収線量に差は認められなかった。
館盛 勝一; B.Krooss*; 中村 治人
Journal of Radioanalytical Chemistry, 43(1), p.53 - 63, 1978/01
希土類元素および超プルトニウム元素の抽出に用いられるDEHPAの放射線分解生成物として、MEHPA,2-ethylhexanol等が知られているが、それらのDEHPA抽出系に対する影響を調べた。希土類元素の中のNd(III)を用いて、これらの混合溶媒系におけるDfを測定した。MEHPAは、DEHPA-Nd(III)抽出に対し、極めて強い抽出促進効果を示した。反対に、2-ethylhexanolは反協同効果を示した。一方、2-ethylhexanolはMEHPAの抽出作用を促進することから、DEHPA抽出系にMEHPA-2-ethylhexanol混合溶媒を添加すると、ある量まではDfの上昇が見られることがわかった。実際に線照射して損傷を起させたDEHPAについての抽出結果は、上記傾向と良く一致し、放射線分解による影響として、これら生成物の効果が大きい点が立証できた。
館盛 勝一
Journal of Radioanalytical Chemistry, 44(1), p.25 - 35, 1978/01
DEHPAによるSr(II)の抽出に対する、放射線効果を検討する目的で、抽出剤の主な分解生成物であるMEHPAおよび2-ethyhexylの抽出に及ぼす効果を調べた。水相のPHが5付近では、MEHPAおよび2-ethyhexylは抽出を妨げる作用を示した。反対に、酸性領域ではMEHPAはSr(II)抽出を助け、それ自身、Sr(II)に対し抽出剤として用いる事ができた。TBPは、MEHPAのSr(II)に対する抽出作用を妨害した。Coの線で照射したDEHPAを用いてSr(II)に対するDfを求め、その減少をMEHPAの生成G値およびDEHPAの分解G値により定量的に解析した。おおよそ実験値と一致することがわかった。照射の際の希釈剤の効果も同時に検討した。
館盛 勝一; 中村 治人
Journal of Radioanalytical Chemistry, 44(1), p.37 - 47, 1978/01
希土類元素の抽出剤としてMEHPAとDEHPAの混合溶媒について検討した。本報告では,希土類元素の中のネオジム(Nd(III))を選び、MEHPA-Nd(III)抽出系でいくつかの知見を中心にその系に対するDEHPAの効果を述べた。MEHPAによるNd(III)の抽出では、抽出剤濃度0.01M近辺で低濃度(10M以下)のNd(III)に対し異常に高い分配比が得られた。DEHPAあるいは2-ethylhexanolを添加すると、0.01M MEHPA付近の異常に高い分配比は減少し、逆に0.03M MEHPAよりも高い濃度領域では、添加によりNd(III)の分配比は上昇した。その場合、DEHPA:MEHPA=3:1で最大の分配比が得られることがわかった。抽出化学種の吸収スペクトルの測定等によりこの協同効果の説明をすると同時に、放射線効果、分離係数()の測定、抽出容量の測定を行い、この混合溶媒が再処理廃液の群分離等に有用であることを示した。
館盛 勝一; 佐藤 彰; 中村 治人; 天野 恕
JAERI-M 5333, 15 Pages, 1973/07
Di(2-ethyl)phosphoric acid(DEHPA)を線照射すると、mono(2-ethyl)phosphoric acid(MEHPA)と2-ethyl hexyl alcoholが生成し、MEHPA生成のG値は1.88となった。100wh/l照射したDEHPAを用いてSr抽出実験を行なうと、最初14であった分配比が10以下に低下した。一方、DEHPAをケロシンに溶解して照射するとMEHPAの生成は押えられたが、Sr抽出率は単独照射したDEHPAによる結果と同様であった。次にDEHPAを四塩化炭素に溶解して照射すると、抽出剤の分解が急激に大きくなり(DEHPAの分解G値は約70)、MEHPA以外にクロロホルムおよび塩素化物等の分解生成物が見出された。この時のSr抽出分配比は100wh/lで5以下にまで減少した。